



認知症は、何かしらの原因で脳の働きが悪くなり、認知機能に障害が起き、生活に支障が出ている状態で、“物忘れ”とは違う“脳の病気”です。
認知症の原因となる病気は、50~100前後あると言われており、その分類の仕方もさまざま。
「認知症ライフパートナー検定試験」3級では、原因となる病気の大半を占める「アルツハイマー型認知症」や、「脳血管性認知症」、「レビー小体型認知症」など、代表的な認知症の種類とその特徴について学ぶことができます。
病気が原因によるもので、体験したこと全てを忘れてしまう「記憶障害」や、 「(1)時間→(2)場所→(3)人物」の順で認識できなくなる「見当識障害」のほか、「徘徊」や「物盗られ妄想」、食べられないものを口にする「異食」など、「認知症ライフパートナー検定試験」3級では認知症特有の症状や対応方法などを知ることができます。
「同じことを何度も繰り返し言われる」「料理の手順が分からなくなって、味がおかしくなる」「 “徘徊”が始まり、一人にしておけない」など、認知症の人の予測できない言動にとまどうことがあります。「認知症ライフパートナー検定試験」3級では、認知症の人を介護する家族や周囲の人がどのように大変なのか、また、どのような支援方法があるかなどを学ぶことができます。
認知症の人は、どのような世界を見ているのでしょう…?
認知症の特徴ある行動の一つに「徘徊」があります。例えば、自宅にいるのに「家に帰る!」と家から出ようとする行為。家族や周囲の人が「ここが家だよ」と説明しても頑固に外へ出ようとしたり、出て行ってしまったり…。「一体どうしたらいいの?」と、その対応に戸惑うこともあるかもしれません。
でも実は、この行動にも理由があります。“なぜ徘徊するのか?”の理由、つまり、認知症の人の行動心理が理解できれば、適切な対応ができます。
自分の思うように身体を動かせなくなる身体機能の障害や、何かをしようとすると“危ないから”と止められることに始まる意欲の低下、不安、苦しみ、混乱…など、「認知症ライフパートナー検定試験」3級では、認知症の人の心理状態を学ぶことができます。
これらの正しい知識は、認知症の人とお互いに穏やかな関係性を保つことに活用できるのです。
認知症の人とコミュニケーションをとることはできない、またはとても難しい。そう感じたことはないでしょうか?
認知症の人とコミュニケーションを取ることはできるか。
答えは「できます」。
コミュニケーションの手法は、言葉だけではありません。言葉を使わないコミュニケーションの方法(非言語コミュニケーション)もあります。言葉によるコミュニケーションが難しい“認知症の人の気持ち”を読み取るためには、その人が今、どのような状態にあるのか、熱心に話を聴くこと(=傾聴)が大切です。
「認知症ライフパートナー検定試験」3級では、認知症の人から信頼を得られ、心を開いてもらえる「傾聴」の技法をはじめ、さまざまなコミュニケーションの手法や効果について、分かりやすく学ぶことができます。
非薬物療法の一つとして注目されている「アクティビティ・ケア」は、認知症の人の五感に働きかけて、心身を活性化させるプログラム。
歌ったり、ゲームをしたり、スポーツをしたり…。本人が楽しいと感じること、興味ある活動をすることで、認知症の症状の緩和や予防につながります。
「認知症ライフパートナー検定試験」3級では、運動療法や音楽療法、園芸活動、料理や化粧のほか、人生を振り返る“回想法”など、さまざまな種類の「アクティビティ・ケア」の基礎知識と、その効果などを学ぶことができます。
本書の内容は、認知症に関する基礎知識を学べるにとどまらず、認知症の人の心理状況を知ることで、認知症特有の言動の対応方法や支援の仕方、認知症の症状の緩和や予防につながるケアなどについても勉強することができます。介護・福祉に携わる専門職の方々をはじめ、認知症の人の家族や、一般の方にも分かりやすく解説されています。
なお、「認知症ライフパートナー検定試験」3級は本書から出題されるため、受験される方々には必携のテキストです。
編著:一般社団法人 日本認知症コミュニケーション協議会
発行:日本能率協会マネジメントセンター
制作協力:エルシーイーラボ合同会社
判型:B5判
ページ数:244ページ
価格: 3,080円(税込)
※試験会場は受験票でお知らせしますので、事前のお問合せはご容赦下さい。
※受験票は受験票発送日に全国一斉発送いたします。